テレコンについて比較をしてみる

 今回は、今まで書いてきたテレコンについて、テレコン無しとKenko製1.4倍テレコン、Kenko製2倍テレコンの3パターンで、どの程度の違いがあるかを比較してみたいと思います。

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はじめに

 今回、使用したレンズは「TAMRON SP 70-300mm F4-5.6 Di VC USD A005N」で、「Kenko TELEPLUS MC4 DGX」の1.4倍テレコンと「Kenko TELEPLUS HD 2X DGX」の2倍テレコンを使って、瀬野川の河口付近で野鳥を撮影しました。比較画像を撮りに行ったのですが、600mmでの撮影が面白くて、ほとんど600mmの写真ばかりになってしまいました(^_^;

設定

 カメラの設定はすべて共通で、撮影モードは絞り優先モード、測光モードはマルチパターン測光、露出補正-1.0段、ISO感度自動の最低シャッター速度1/500秒、絞り値はその時の一番開放した状態。テレコン無しだとf/5.6で、1.4倍テレコン装着でf/8、2倍テレコン装着でf/11です。2倍テレコン装着時はマニュアルフォーカスで、それ以外はオートフォーカスです。今回も掲載する写真はトリミング無しです。

実写

 まずは同じ位置から同じ場所を狙って撮ってみました。3パターンで同じ場所が写っている写真がコレしか無かったので、写りは無視して写る大きさにこの程度の違いがある、くらいで見てください。まぁ当たり前の結果で、倍率の高いテレコンほど大きく写ります。パイプの太さや鳥の大きさで、どれくらい違うかわかると思います。一応、画面右端が同じ位置です。

テレコン無し

1.4倍テレコン

2倍テレコン

 この日は鳥たちがおとなしくしていてくれたので、レンズ交換をしても鳥たちの位置は変わっていませんでした。カワウを見ると写った範囲がわかると思います。テレコン無しだとほぼ中央にカワウ2匹が写っていて、だんだん左に寄っていき、2倍テレコンになると体が見切れてしまいました。

 次は飛んでいるカモメを撮った写真です。この写真は、カモメが飛ぶ位置で写る大きさが変わるため、今度は写りだけを見てください。

テレコン無し カモメ

1.4倍テレコン カモメ

2倍テレコン カモメ

 テレコン無しが凄く小さいですが、テレコン無しだからというより、単純にカモメが遠くを飛んでいたのです。そして2倍テレコンの写真ですが、飛んでいるというかパイプに留まろうとしている瞬間ですね。その為、パイプにもピントが合っています。

 次はカモメが寝ている姿です。これはテレコン無しだと小さくにしか写っていなかったので、テレコン無しの写真は掲載しません。

1.4倍テレコン 寝ているカモメ

2倍テレコン 寝ているカモメ

 さすがに2倍テレコンは写りが甘いですが、寝ている様子はよくわかります。色合いが微妙に違うのは、マルチパターン測光のため、画面全体の内容が変わってくるからでしょうね。大きく写せば被写体が画面内の多くの割合を占め、小さいと空の割合が多くなりますからね。この辺は調整次第でどうにでもなるので、気にするところじゃないですね。

2倍テレコン 作例

 そしてここからは2倍テレコンで撮った画像をずらっと掲載します。マニュアルフォーカスは大変ですが、撮っていると面白いので、ついついずっと撮ってしまいました。

 まずは無謀にも飛んでいるカモメを撮ろうとして、ピントが全然合わずに失敗した写真です。これは慣れるまで難しそうです。それでも枚数を撮れば何枚かはきちんと写せます。

2倍テレコン ボケ

 次は飛んでいるコサギを撮ったものです。コサギは川を下りながら飛んでいたため、しばらくコサギとの距離があまり変わらなかったため撮れました。コサギくらいゆっくり飛んでくれれば、マニュアルでもなんとかピントが合わせられます。

2倍テレコン コサギ

 次は飛行機が真上を飛んでいたので撮ってみました。10枚撮って3枚ボケていて、3枚微妙な写りって感じの成功率です。この辺はもろに腕でしょうね。一応、綺麗に撮れているんじゃないかと思います。テレコンが無かったらもっと小さくにしか写らないですからね。

2倍テレコンで飛行機

 そして土手の草地をウロウロしていたツグミです。ツグミまでの距離は結構あったので、撮るのは大変でした。近づきながら撮ったのですが、ある程度まで近づくとツグミが逃げ、近づくと逃げの繰り返しで、あまり近づけなかったです。鳥はどうしても近づけないため、テレコンがあると有利かもしれませんね。

2倍テレコン ツグミ

 場所を移動してミシシッピアカミミガメです。亀はよくこうやって甲羅干しをしている姿を見ます。

2倍テレコン アカミミガメ

 公園にあったブタの置物です。あまりにも近すぎて広角端の140mmでもドアップです。しかし、ピントはかなりの範囲で合うため、ピンボケにする方が難しいくらいでした。

2倍テレコン 豚の置物

 その公園に植えられている木になっていた木の実?です。この木の実は高いところになっていたのですが、遠くから撮ったため、真横から撮ったように見えます。近くだと見上げる形になりますが、遠くだと正面に見えますからね。オートフォーカスだと違うところへピントが合ってしまうような小さな被写体でも、マニュアルなら思い通りのところへピントが合わせられるのはメリットだと思います。

2倍テレコン 木の実

まとめ

 以上、比較といってもあまり比較出来るようなまともな写真がなかったです。とりあえず、写る大きさの違いだけでもわかってもらえればと思います。あとは2倍テレコンでの写りで、どの程度写せるかを見てください。

 少し言い訳ですが、この撮影に行く前、カメラのファインダーの視度調整をしたのです。ずっとやっているうちに随分ずれているような気がして、大きく設定を変えてしまったまま撮影したのです。その結果、家に帰って写真を見てみると、マニュアルで撮ったものはピントが合ってないものが沢山ありました。結局、視度調整は元のままで良かったのです。こういう点でもマニュアルは難しいですね。オートフォーカスだとファインダーは関係なく、きちんとカメラがピントを合わせてくれますからね。まぁフォーカスエイドを見ればマニュアルでもきちんと合わせられるのですが、静物ならともかく、鳥などの動く物だとなかなか見ている暇が無いんですよね。といい訳をして・・・。

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