SIGMA MACRO 105mm f/2.8D EX (撮影編)

 今回は「SIGMA MACRO 105mm f/2.8D EX」の中望遠マクロレンズを使って、実際に撮影した様子について書いてみたいと思います。焦点距離が105mmと少し長めなので、さすがに40mmマクロのようにはいきませんでした。

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はじめに

 今回の撮影はD5100を使い、三脚に固定してISO感度も100に固定してLED照明を当てて撮影しました。玉ボケを作るため、自称、玉ボケ発生装置(笑)を使って撮影しました。D5100での撮影なのでマニュアルフォーカスです。D7100での撮影は、アジサイ観察日記で絶賛撮影中なので、そちらを見てください。

駆動音

 まず最初に気になったのがオートフォーカス時の駆動音で、このレンズはモーターを内蔵していないため、カメラボディーでのモーター駆動になるのですが、D7100で使ってみたところ、結構な音がします。SIGMA 70-300mmはDCモーター内蔵で、こちらも結構な音がするのですが、それよりもうるさいです。ちょっと静かなところでは使うのをためらってしまうほど。フォーカスが迷ったりした時にはずっとうるさいです。その為、マニュアルに切り替えたり、シャッター半押しをチョンチョンと押して小分けにしたりしています。この音はカメラボディーによるものなので、他のボディーだとどうなのかわかりませんが、やはりどれもDCモーターなので、それなりにうるさいと思います。これはレンズの性能ではなくカメラボディーの性能ですね。

フォーカスリング

SIGMA 105mm 横から

 フォーカスリングは幅が広くて回転角も大きいため、マニュアルフォーカスがやりやすいです。SIGMA 17-70mmなんかはマニュアルで使用することをあまり考えてないからか、フォーカスリングの幅は狭いし回転角も凄く小さいです。このレンズの回転角を測ってみたところ、無限遠から最短距離まで約270度回りました。SIGMA 17-70mmは90度も回らないですからね。Nikon Micro 40mmで180度くらいです。

 AF/MFの切り替えは、フォーカスリングを前後に動かして切り替えます。ただし、ボディー側でもAF/MFを切り替えないと切り替わりません。レンズをMFにしてボディーをAFにすると、フォーカスリングは手動では回らず、AF時にフォーカスリングも一緒に回ります。レンズをAFの位置にしておくとAF時にフォーカスリングは回りません。ボディーをAFにしてレンズをMFにしてフォーカスリングを回すと手動では回らないと書きましたが、力を入れれば回るのですが、モーターを無理矢理回すことになるので、あまりやらない方が良さそうです。

 まとめると、レンズのAF/MF切り替えは、レンズ内で駆動用のギアを噛ませるかどうかで、ボディーのAF/MF切り替えは、駆動用のシャフトを出すか引っ込めるかになります。レンズでAFからMFに切り替えるとき、ガシャっとギアが噛む感触があります。AFにするとフリー状態になります。ちなみに前玉は回転しないので、CPLフィルターなども問題なく使えます。

リミッタースイッチ

SIGMA 105mm リミッタースイッチ

 このレンズにはLIMITとFULLを切り替えるリミッタースイッチが付いているのですが、これは常にFULLで良いと思います。何故このようになっているのか疑問に思うのですが、マクロレンズなのだから、マクロとFULLで良さそうなものですよね。実際は遠くかFULLかですからね。LIMITにすると距離計が0.4mのところまでしか行かず、近くにピントが合わないのです。最近のマクロレンズは三段階に切り替えられるようになってますよね。ちなみにNikon Micro 40mmも同じように0.2m~∞かFULLかです。追記:このレンズのLIMIT/FULL切り替えスイッチは、Nikon Micro 40mmのレンズとは違い、LIMIT側にすると、0.313m~0.4mのマクロ領域か、0.4m~∞の間で固定されるようになっていました。どちらか好きな区間で制限を掛けることが出来るのです。だからNikonのレンズのように距離が書いてなくて、ただLIMITって書いてあったんだなぁと思いました。これはかなり良いです!マクロ撮影中に迷って∞まで行くことが無い訳ですからね!益々このレンズが気に入りました!

 レビューを見るとこのスイッチが軽くて、いつの間にか変わってるというのをいくつか見ましたが、私の個体は結構固くて、簡単には切り替わりそうにないです。この点でも当たり個体だったのではないかと思います。

実写

 説明が長くなりましたが、実際に撮影した写真を掲載します。まずはベランダに出てD7100でアッツザクラを撮影したのですが、見事に手ブレしました。やはり焦点距離105mmは、手持ちでマクロ撮影は厳しそうです。

アッツザクラ 手ブレで失敗

アッツザクラ 手ブレで失敗 等倍

 この辺は一脚や三脚を使ったり、シャッタースピードを上げて防ぐしかなさそうです。これだけブレた写真でも、カメラのディスプレイやサムネイル程度だと、結構まともに見えてしまうのが怖いですね。

 焦点距離が105mmの中望遠マクロなので、被写界深度が凄く狭いです。その様子が下図です。下に敷いてあるコルクを見ると、被写界深度の狭さがよくわかると思います。

105mm f/2.8 ISO 100 SS 1/25s

 そして気になる円形絞りじゃないために起こる玉ボケです。ダイソーのビー玉を使って玉ボケが出るようにして、絞り値をf/2.8からf/11まで変更しながら撮影してみました。

105mm f/2.8 ISO 100 SS 1/40s

105mm f/4 ISO 100 SS 1/15s

105mm f/5 ISO 100 SS 1/13s

105mm f/6.3 ISO 100 SS 1/8s

105mm f/8 ISO 100 SS 1/5s

105mm f/11 ISO 100 SS 1/1.6s

 こんな感じでf/2.8だと円形の玉ボケが見えますが、f/4になるとすでに八角形の玉ボケが見えます。その後、絞るに連れて八角形の玉ボケは小さくなりますが、f/8くらいまで八角形なのがわかります。f/11くらいまで絞ると、八角形かどうかわからないほど小さくなります。

 ちなみに、Nikon Micro 40mmでも同様の撮影をしてみましたが、さすがにこちらは円形絞りなだけあって、ずっと円形の玉ボケが見えました。その様子を二枚だけ掲載します。

Nikon Micro 40mm f/3.2

Nikon Micro 40mm f/5

まとめ

 色々と難はありますが、焦点距離105mmという中望遠マクロは、色んなところで活躍しそうです。植物園に行ったとき、SIGMA 17-70mm一本で回ったのですが、70mmだとちょっと遠いという場面が結構有ったため、そういうときにも役立ちそうです。17-70mmだとボケが物足りないというときも、この105mmならかなりボケさすことが出来ますからね。これで16,500円なら個人的には良い買い物をしたと思います。

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